リボ払いは特徴を知れば怖くない!家計も助かる上手なリボ払い活用術
お金を借りたときの返済方法にリボ払いがあります。
知らず知らずのうちにリボ払いになっていたという人もいるかもしれません。
リボ払いは、とても便利な反面、怖いと言われることもあります。
日本ではリボ払いを嫌う人も多いようです。しかし、欧米では一般的に使われています。
実は、リボ払いは、その性質をきちんと知れば活用できる返済方法です。何も考えずに利用すると良くありませんが、むやみに恐れることもありません。
そこで、この記事では、リボ払いの特徴を詳しく解説し、リボ払いの活用方法をお伝えします。
リボ払いの仕組みと計算方法
リボ払いは、毎月一定額を返済する借金の返済方法。追加でお買い物しても、毎月の返済額は固定です。
分割払いの場合は、お買い物ごとに回数を指定します。支払い終わる前に次のお買い物をすれば、返済額もプラスになります。月々の返済額が変わるのが、通常の分割払いです。
しかし、返済額が積み重なっていくと、毎月の家計が苦しくなります。お買い物の度に返済額が変わらないリボ払いは、とても便利なものと言えるでしょう。
カードローンは、ほとんどリボ払いです。クレジットカードは、リボ払いにするか分割払いにするか選べます。
リボ払いは、固定額の返済ですが、実は、いくつか計算方式があるので、紹介します。ご自身のカードがどの方式なのか確認してみてください。
定額方式
借り入れ残高に関わらず、固定の返済額でずっと返済していく方式です。
固定の額を、元金と利息の合計にするか、元金のみにするかでさらに2つの方式に分かれます。
- 元利定額方式:利息を固定額に入れる(元金が変動)
- 元金定額方式:固定額に利息を含めない(元金が固定)
元利定額方式では、固定額は「元金+利息」です。例えば、返済額を1万円に決めた場合、利息が500円であれば、元金9,500円+利息500円になります。
利息は、借り入れ残高に対してかかるので毎月変動します。そのため、返済額のうち含まれる元金も変動するのが元利定額方式の特徴です。
借り入れ残高が多い返済初期はなかなか元金が減らず、利息の割合が多いことから、返済が長期化しやすく支払う利息が多くなる方式といえます。
実際に返済する額が固定なので、毎月の支出を管理しやすいのはメリットです。
元金定額方式は、返済する元金を固定する方法です。返済する額は「固定額+利息」になります。
そのため、借り入れ残高が多いうちは、返済額も多く、徐々に返済額が減っていきます。元金が毎月決まって着実に減るので、返済は元利定額方式より早く終わり、支払う利息も少なくなります。
返済額は毎月変動するので、家計の管理は元利定額方式より面倒に感じるかもしれません。
残高スライド方式
残高スライド方式は、借り入れ残高をグループ分けして、返済額が変わる方式です。
例えば、10万円までは毎月1万円、10万円~30万円までは1万5千円、30万円~50万円までは2万円など。
返済額のプランは、金融業者がいくつか用意してくれて、自分で選べることが多いです。
A:10万円までは毎月1万円、10万円~30万円までは1万5千円、30万円~50万円までは2万円
B:10万円までは毎月2万円、10万円~30万円までは2万5千円、30万円~50万円までは3万円
月々の返済額を抑えたいならA、早く返済したいならBなどのように自分の家計状況に合わせて選べます。
借り入れ残高が多いほど返済額も多いので、着実に返済していけます。途中でプラン変更なども可能です。
定率方式
採用されていることは少ないですが、定率方式もあります。返済額を固定するのではなく、固定の率をかけて返済額を計算する方式です。
率が低いとなかなか元金が減らないことや、毎月返済額が変動することから、あまり利用メリットはありません。
リボ払いが便利!3つのメリット
リボ払いは、一度利用するとその便利さがクセになるかもしれません。リボ払いのメリットを3つご紹介します。
毎月の返済額が同じ
採用される計算方式にもよりますが、基本的に毎月の返済額が一定です。そのため、家計の管理のしやすさは抜群。
分割払いをすると、毎回チェックして返済計画を立てる必要がありますが、リボ払いなら、毎月いくらの返済と記憶しておけば良いので楽です。
追加で購入しても返済額が増えない
リボ払いの一番のメリットは、借金のたびに返済額が増えないことにあると言えます。
分割払いでは前の支払いが終わらないうちに追加で借金すると、返済額は加算になりますが、リボ払いなら毎月の支出が変わりません。
このことは、リボ払いの一番のメリットであり、また一番のデメリットでもあるという側面があります。
大きな買い物をしやすい
大きな買い物や多額の借り入れをしても、リボ払いなら、月々の返済額を抑えられます。
家計に大きなダメージを与えないので、必要に迫られた大きな出費があるときは、助かる返済方式です。
リボ払い3つのデメリット
リボ払いは、大きなメリットのある返済方法ですが、同時に大きなデメリットもあります。
デメリットをしっかり理解した上で、利用するようにしたいです。
ここでは、リボ払いのデメリットを3つご紹介します。
返済が長期化する
返済方式のところでもお伝えしましたが、リボ払いは、固定の額をコツコツ返済していく方法です。
月々の返済額を抑えられますが、逆に言えば、返済が長期化する傾向があります。
金融会社としては、返済が長期化する方が利息をいっぱい支払ってもらえるので、リボ払いは儲かるのです。利用者としては、利息をたくさん払うので、返済総額は多額。お得な返済方法とは言えません。
金利が高い
リボ払いは、分割払いと比較して金利が高く設定されています。
分割払いは回数によって金利が変わりますが、およそ12%くらいが平均です。リボ払いの場合は、15%が平均の金利。
返済長期化を合わせて、とにかく利息がかかる返済方法ということを覚えておきましょう。
多重債務に陥りやすい
リボ払いを利用していると、返済額が変わらないので、買い物をしている感覚が麻痺する人が少なくありません。
どうしても必要なものではなくて、ただ欲しいからというだけで買い物をしやすくなり、気が付くと、利用上限いっぱいまで使ってしまいがちです。
そうすると、別のカードを作り、またリボ払いで買い物をするという多重債務に陥る人が後をたちません。
買い物のしやすさ、家計管理のしやすさというメリットが、大きく牙をむいてしまう性質を理解して利用したいです。
リボ払いで借金地獄に陥らない賢い使い方
ここまでお伝えしたように、リボ払いには、大きなメリットと同時に、大きなデメリットがあります。そのメリットとデメリットは、リボ払いの特徴の裏と表。
そのため、リボ払いを賢く使う攻略方法は簡単です。
次の3点に気を付けて賢く使いましょう。
借り入れ残高を確認する
利用する時や返済する時など、都度都度借り入れ残高を確認するクセをつけましょう。
リボ払いは、使っても返済額が増えないので、借金額が増えている自覚を持ちづらい傾向があります。そのため、気が付いたときには上限額いっぱいまで利用してしまっていることも。
そうならないためには、借り入れ残高のチェックをマメにするようにしてください。
月々の返済額を増やす
余裕のある返済額ではなく、出来る限り家計の余裕を返済額にあてられるよう返済額を増やしてください。
リボ払いは、長期化するほど、利息負担が大きくなります。
家計に余裕があるなら、リボ払いを長期間おこなうのは完全に無駄です。
最初に設定した額が苦しければ途中で変更できます。なるべく早く返済できるように、毎月の返済額は増やすのがリボ払いを賢く使うコツです。
リボ払い一括で返済
リボ払いは、途中で一括返済が可能です。
カードによって、インターネットから変更できる場合と、コールセンターへ連絡が必要な場合があるので、カード会社のホームページで確認してみてください。
余裕がある時に一括返済すると、その後の利息がかからないので、余計な支払いをせずに済みます。
リボ払いの利用方法
では、リボ払いで支払いたい時はどのようにすれば良いのでしょうか?
いくつか使える方法がありますが、カードによって異なりますので、どの方法が使えるのかはあらかじめ確認してください。
ここでは一般的なリボ払いの使い方をお伝えします。
使う都度指定する
カードで決済する都度、「リボ払いで」と指定する方法です。
リボ払いが使えるカードなら、すべてのカードでこの方法は使えます。リボ払いの使い方の基本です。
後からリボ
上記のように、決済の都度「リボ払い」と指定するのが面倒なことがありますよね。店員さんの手前、リボ払いと言うのが恥ずかしい人もいるでしょう。また、店舗によっては、リボ払いを取り扱っていないことがあります。
こんな時は、1回払いを指定して、後日リボ払いに変更できます。この方法は、一般的に「後からリボ」と呼ばれています。
多くは、インターネットから変更できますが、変更期日があるので注意してください。
また、カードによっては、回数指定すると後からリボ払いに変更できないカードがあります。そもそも、後からリボに対応していないカードもあるかもしれません。先に確認しておくと良いでしょう。
先にリボ払いを登録
後からリボとは逆に、決済する前にリボ払いにすることを登録しておける仕組みもあります。
「これからする買い物は回数指定に関わらずすべてリボ払い」と登録できるのです。1回払いや回数指定をしてもすべてリボ払いになります。
一時的に大きな買い物をする予定があるとき、便利です。ただし、分割払いで買い物したいときにもリボ払いになってしまうので、必要なくなったら登録解除を忘れないようにしましょう。
この方法もカードによっては使えないことがありますし、1回払いのみがリボ払いになるなどのルールがあるかもしれませんので、あらかじめチェックが必要です。
リボ専用カード
分割払いがなく、リボ払いのみ対応している専用のカードがあります。このリボ専用カードで買い物をするときは、「1回払い」と指定すればOK。すべてリボ払いになります。
リボ払いはすべてのカードでできるわけではない
カードローンの返済方法は、たいていリボ払いです。クレジットカードは、リボ払いに対応するかどうか、申し込みのときに選べることがあります。また、自動でリボ払いの機能がついているカードもある。
注意したいのは、クレジットカードのすべてがリボ払いに対応しているわけではない点です。
リボ払いができると思って高額の買い物を1回払いで購入してしまうと大変なので、必ず先に確認しましょう。
リボ払いに対応しているかどうかは、カードが送られてきた台紙に記載されています。また、明細書・WEB明細で確認可能です。
台紙や明細で確認できないときは、一度返済可能な少額の買い物をしてみてリボ払いにできるか確認してみる方法もあります。
リボ払いで苦しくなったら「おまとめローン」を検討
リボ払いは、注意して使えば便利ですが、深く考えずに使ってしまうと多重債務に陥りるリスクが高い返済方法です。
あまり考えたくないことではありますが、もしも返済のために借金を考えるようになったら、家計が破綻してしまうので、借金を増やす前におまとめローンを検討しましょう。
返済が一本にまとまり、スッキリして家計を立て直せます。
リボ払いは性質を理解して賢く使えば人生の味方になる!
リボ払いは、その手軽さから、必要以上に利用しすぎて、気が付くと借金が膨らんでいる事態に陥る人も多いことは否めません。
着実に利用していても、返済が長期化して余計な利息を払っていることもあります。
しかし、きちんと管理して利用すれば、リボ払いは返済計画を立てやすい返済方法です。必要だけどすぐには購入できないものでも手に入れられるので、ここぞという時に利用すれば、人生を楽しむための便利な道具になるでしょう。
リボ払いの性質を理解して、デメリット側に引きずられないよう、賢く活用してみてはいかがでしょうか。