借金があると入居審査は厳しい?カードローンの影響を解説
「賃貸で部屋を借りたい」「引っ越ししたい」と思ったら、不動産会社に行って、住みたい部屋の内覧をして、申し込みをします。
その後、おこなわれるのが、入居審査です。
審査と聞くと、カードローンなどの借金がある人は、身構えてしまうかもしれません。
実は、入居審査はそれほど厳しいものではありません。しかし、入居審査にカードローンの借金が影響することがあります。
ここでは、入居審査ではどのようなことがチェックされるのかとカードローンの借金がどう影響するかについて詳しくお伝えします。
入居審査は家賃の支払い能力を確かめるもの
賃貸でアパートやマンションを借りるときには、必ず審査があります。
このとき、どのような審査がおこなわれているのでしょうか?
チェックしたいことは、家賃の支払い能力ですが、実は、入居審査は、不動産会社がしているわけではありません。
ここでは、「入居審査をするのは誰か?」そして「何が見られているのか」についてお伝えします。
審査する人は「大家さん」「保証会社」
入居審査には、大家さんの審査と保証会社の審査があります。
部屋によっては、大家さんだけの審査で終わることもありますが、最近は、保証会社をつけるように言われることが多いでしょう。
保証会社は、万が一の家賃の延滞時に、大家さんに家賃を支払って、入居者に督促する会社です。大家さんは、保証会社をつけることで家賃の取り漏れがなく安心というメリットがあります。
そのため、保証会社をつける場合は、大家さんと保証会社と2段階で審査されるのが一般的です。
そして、大家さんと保証会社の審査の前には、不動産会社の担当者が最初のジャッジをするのを忘れてはいけません。
服装や態度などで、大家さんに仲介してもトラブルが起きない人かどうか、シビアな目で見ています。
不動産会社の担当者に紹介できないと思われると、良い部屋には巡り合えないので、失礼のない態度で話してくださいね。
チェックされるポイントは主に収入の安定性
入居審査は、大家さんと保証会社、そして不動産会社によっておこなわれますが、チェックされるのはどのようなポイントでしょうか?
最初に不動産会社からチェックされるポイントは、「人柄」です。見た目もきちんとした人かの判断材料にされるので、わざわざスーツを着る必要はありませんが、最低限、おかしな服装で行くのは避けましょう。
大家さんや保証会社の審査になると、主に収入が安定しているかどうかがチェックされます。
具体的には、
- 年収
- 職業
- 勤務先
- 勤続年数
- 連帯保証人の有無
こうした内容が審査されています。
入居審査はカードローンの借金が影響するケースとしないケースがある
では、カードローンなどの借金がある場合、審査には通るのでしょうか?
先にお伝えすると、借金があるだけで、審査に通らないということはありません。
借金がどのように審査に影響するかをお伝えします。
大家の審査はカードローンの利用が影響しない
借金は、信用情報機関という場所に情報があります。そこに照会されると借金があることを知られてしまいますが、ここに照会できるのは、いわゆる金融業者だけです。
大家さんは、信用情報機関に照会しないので、借金があることが分かりません。
つまり、借金があっても、大家さんの審査には影響しないのです。
保証会社の審査はカードローンが影響する可能性あり
借金があると厳しくなるのは、保証会社の審査です。
保証会社は、信販系の会社がたくさんあります。そうした金融業者が運営する保証会社の場合は、信用情報機関に照会するので、借金の状況によっては通らない可能性が出てくるのです。
借金の金額と家賃のバランスが悪い場合も通らない可能性があるので、どうしても審査に通らない場合は、家賃を下げる必要が出てくるでしょう。
ただし、入居審査は、新たな借り入れの審査とは違い、借金があるだけでは落ちないのでそこまで心配することはありません。
金融ブラックだと保証会社の審査が厳しくなる
さて、不安なのは、過去の借金が金融事故になってしまっている人ではないでしょうか。
個人再生や自己破産をしたり、長期間の延滞歴があったりして、いわゆるブラック状態になっているケースです。
また、そこまでは至っていないけれど、延滞がある人もいるかもしれませんね。
このケースも、大家さんの審査であれば、単に借金がある場合と同様で、審査には影響ありません。
このケースで面倒になるのは、保証会社をつけるときです。
残念ながら、過去に重篤な延滞や金融事故がある場合は、保証会社によっては通らない会社が出てきます。
しかし、そのようなケースでは、不動産会社が通りやすい会社をいくつか試してくれるので、不動産会社にお任せしましょう。
大手の保証会社は信販系のことが多いですが、信販系ではない無名の保証会社もあるので、そちらで通る可能性があります。
入居審査のポイントは雇用形態
入居審査は、借金の審査と比較すると、カードローンの利用があることの影響は大きくありません。
では、入居審査でポイントになるのは、何でしょうか?
一番大きなポイントは、雇用形態です。
雇用形態で仕事の安定性、ひいては収入の安定性を判断されます。
保証会社の審査でもそうですが、大家さんも気にする人が多いポイントです。
予想できると思いますが、正社員・公務員が安定性は高い雇用形態。しかし、アルバイトや派遣などの非正規雇用でも、十分入居審査には通過できるので、不安に感じることはありません。
雇用形態で不利なのは、自営業・フリーランス・無職です。
無職の人が契約者になるのは難しいかもしれません。もちろん、親の仕送りを証明できて、連帯保証人もつけられるなど、条件によっては入居審査を通ることもあるので、あきらめずに相談してみることも大切です。
安定した収入があったとしても、自営業・フリーランスも厳しいと言えます。収入が不安定になりやすいので、警戒されるのです。
収入証明書などを提出して安定性を証明できれば審査に通りますが、カードローンの借金があるとなれば、不安要素が多いですよね。
そんなときは、一時的にでもフルタイムで派遣やアルバイトをすると通りやすくなります。
正社員が有利ではありますが、アルバイトでも問題ありません。ただし、家賃が高すぎると審査に落ちますので、収入と家賃のバランスは考えて申し込みましょう。
また、水商売など、他の住人との生活時間帯が合わないことが予想される職業の場合は、大家さんからのNGが入る可能性があります。
雇用形態の他には、勤続年数や年収が見られるポイントです。
もちろん、勤続年数は長い方が良く、年収は高い方が良いと言えます。年収は家賃とのバランスが大切です。
入居審査にカードローンの利用は影響しないが不安があれば相談しよう
家は、生活に絶対に必要なものです。借金があることが原因で、最後まで入居審査に通らないということはありません。
なにかしら、住まいは見つかります。
しかし、保証会社を求められた場合、信販系の保証会社であれば、理想より家賃を下げたランクの部屋しか審査に通らないということはありえます。
審査に不安があるときは、大家さんの審査だけで良い部屋を選ぶのも一つの方法です。また、勤続年数や真面目な人柄を不動産会社にアピールするのも良いでしょう。
借金だけで引っ越しできないことはないので、正直に不動産会社に相談するのがおすすめです。