生命保険料が払えないときの対処方法!自動貸付・払済保険も使える
生命保険は、貯蓄目的で加入している人も多く、保障額も高額なことから、医療保険と比較して、保険料が高額な傾向があります。
転職や休業など、契約したときとは給料額が変わってしまい、保険料の支払いが難しくなるケースもあるでしょう。
生命保険料が払えないと、どのような影響があるか不安になりますよね。
ここでは、生命保険料が払えないときの対処方法と保険料滞納による影響についてお伝えします。
生命保険料が払えないときの対処方法4案
生命保険は、保険料が払えなくても、すぐに取り立てがはじまることはありません。
対処方法には大きく3つの案があります。
新型コロナウイルスの影響で今だけ適用される特例措置も含めると、4つの案を解説します。
ご自身にとって、今どの方法が最適か検討するときの参考にしてください。
翌月の再引き落としで支払う
生命保険料は、引き落としできなくても、すぐ失効するわけではありません。
また、払込用紙などの請求もなく、猶予期間があります。
ほとんどの保険会社で採用されているのは、再引き落としです。
翌月の引き落とし日に、再度引き落としがかかり、2ヶ月分が一緒に引き落とされます。
再引き落としのときに引き落としできれば、何事もなく継続されるので安心してください。
もし再引き落としでも引き落とせなかった場合は、払込用紙が届きます。
何度か支払いのチャンスはあるので、支払えない月があったとしても慌てずに、翌月までにお金の用意をしておきましょう。
自動振替貸付を利用
生命保険の保険料が支払えないときは、自動振替貸付も利用できます。
これまでに支払ってきた保険料が積み立てられているのが生命保険の仕組み。
その積立金の中から保険料に貸付として回してもらえる制度が自動振替貸付です。
解約返戻金があるタイプの保険は、ほぼ全部の商品が自動振替貸付を利用できます。
解約返戻金の前借りと考えると分かりやすいかもしれません。
契約してすぐの場合は、積み立てが十分ではないので、利用できない可能性もあります。
自動振替貸付を利用するデメリットは、利息が発生することです。
利息は、2~6%が相場なので低金利といえます。
18%が平均的なカードローンと比較すると相当安いですが、利息がつくことには変わりありませんので、早めに解消しておいたほうが良いでしょう。
しかし、解消しなくても解約返戻金が減るだけで、大きなダメージにはなりません。
そのため、生命保険は保険料の滞納にゆとりのある対応をしてもらえます。
利息が増え続けて貸付合計額が解約返戻金と同額になった時点で解約になってしまうので、ずっと放置してしまうのはおすすめできません。
「払済保険」「延長保険」にする
生命保険保険料の支払いが継続的に厳しいようなら、失効も解約もせず維持できる方法があります。
「払済保険」「延長保険」です。
保険料の払い込みを中止して、そのときの解約返戻金を保険料に充当することで保障額を変えずに定期保険にするのが延長保険。
元々の契約より期間が短くなりますが、失効・解約より保障期間が延びます。
同様に、保険料の払い込みを中止して、解約返戻金を保険料に充て、期間をそのまま維持するのが払済保険です。
期間を維持するため、保障額が減ります。
どちらも、保険料の支払いがなくなるのに保障を維持できるのがメリットです。
保険料が払えないだけではなく現金がほしいときは、保険料の未払いが発生する前に解約して解約返戻金を受け取る方法もひとつの手段でしょう。
コロナ禍での猶予期間延長措置
新型コロナの影響で収入が減り、生命保険料が払えなくなっている人も少なくありません。
そこで、救済として、最長6ヶ月の払込猶予期間延長措置が設けられました。
延長措置を受けたい場合は、保険契約者が保険会社に申し出てください。
自動振替貸付では、利息が0%になっています。
新型コロナウイルスに感染して入院ではなく自宅待機になった場合、医療保険では「みなし入院」として入院給付金を受けられます。
みなし入院として扱われるには、医師の証明書が必要です。
保険料が払えなければ失効する
ここまでお伝えした再引き落としや自動振替貸付、払済保険への移行などができない場合は失効します。
これまでに保険料をある程度の期間支払ってきた生命保険なら、自分の意向ではなく失効するケースはあまりないと考えられるでしょう。
もし失効しても、保障が受けられないだけで、借金にはなりません。
生命保険は失効しても復活できる
生命保険に限らず保険商品全般に言えることですが、一度失効しても、復活が可能です。
ただし、未払いの保険料は全額支払いが条件になります。
若い頃に加入したほうが保険料は安いので、新たに入るより継続したほうがメリットがあるようなら復活させると良いでしょう。
復活方法は、保険会社からの案内が届きそれに応じる流れと、自分から保険会社へ連絡して復活したい旨を伝える方法があります。
保険を復活させるときは、改めて告知が必要になる保険会社も少なくありません。
加入後に大きな病気をしたり持病ができたなら、保険料の未払いは何としても避けたいです。
一時的にお金がなかっただけであれば、復活して良いのですが、保険料の支払いに毎回困るようなら、復活よりも、次に説明する払済保険への移行や他の保険に切り替えを検討しましょう。
生命保険料が払えなくて失効しても信用情報には無関係
生命保険は、保険料が払えなくても解決手段がいくつもあります。
それでも生命保険が失効になってしまった場合、不安になるのは、信用情報への影響かもしれませんね。
生命保険は、借金でも利用料金でもありません。
保険料を滞納しても、契約がなくなり保障を受けられなくなるだけです。
つまり、信用情報には記載されません。
いわゆる金融機関のブラックリストに入ることはないので安心してください。
ただし、保険料をクレジットカード払いにしている時は別です。
クレジットカード払いで決済後、クレジットカード会社への返済が滞ったのであれば、それは借金返済の滞納となります。
このケースでは信用情報に滞納情報として記載されるので、クレジットカード払いをしていて保険料の支払いができないときは、注意してください。
生命保険を解約するときの注意点
保険料が払えなくて生命保険の解約をしようと考えている人もいるでしょう。
解約返戻金がもらえるならラッキーと思うかもしれません。
だけど、少し待ってください。
解約する時は、注意してほしいことがあります。
次の保険の保障期間です。
保険には、免責期間が設けられていることがあります。
保険料が払えなくて失効しているなら考えても仕方ないことですが、保障内容の見直しや解約返戻金目的で解約して新しい条件の保険に加入するなら、気を付けてください。
免責期間終了後の解約をおすすめします。
保険料が払えないなら保険内容の見直しも検討
保険料の支払いに困るのが一時的なことであれば、あまり深く考える必要はないかもしれません。
しかし、毎月のように保険料が負担になっているなら、内容が生活実態に見合っていない可能性もあります。
生命保険は貯蓄の意味が大きいので、無理をするより収入・支出のバランスと合わせて検討するべきです。
保障内容が大きすぎないか見直しをしましょう。
保険は一度見直しするとその後は放置していてもずっと支出が減るので、家計が楽になるポイントでもあります。
生命保険料が払えなくても対処法はある!臨機応変に検討しよう
生命保険の保険料が払えないときは、再引き落としがかかる翌月にお金を用意できるかどうかが判断の分かれ目です。
もし用意できそうにない場合は、「払済保険」「延長保険」への移行を検討してみてください。
クレジットカードで支払っている時以外、生命保険料の滞納は信用情報に影響しません。
生命保険は、貯蓄性のある保険なので、家計の状況に応じて臨機応変に検討すると良いでしょう。