NP後払いの延滞を放置するのは危険!延滞したときの流れと対処法
最近は、通販を利用する機会が増えた人も多いのではないでしょうか。通販の支払い方法には、クレジットカードの他に、NP後払いという方法が選べることがあります。
後払いなので、商品到着後に支払いをするのですが、うっかり忘れてしまう人も少なくありません。
支払い期限を過ぎると不安になるでしょうが、どんな流れで督促されるのかを知っておけば落ち着いて対処できます。
ここでは、NP後払いを延滞するとどうなるのかについて詳しく解説します。
NP後払いはシンプルな仕組み
通販を利用すると、後払いが利用できることがあります。株式会社ネットプロテクションズが運営する「NP後払い」というシステムが多く採用されているので、一度は利用したことがある人は多いでしょう。
通販サイトのショップから委託を受けて集金業務をしている会社です。株式会社ネットプロテクションズが立替払いをして利用者に請求する仕組み。
クレジットカードと同様に信用取引の一種のため、利用するときは、簡単な審査があります。審査といっても、厳しいものではありません。もちろん、会社に在籍確認が実施されることもありませんので安心してください。
NP後払いは支払い期限に注意
NP後払いは、支払い期限に注意が必要です。
支払い期限は、請求書が発行された日から14日以内。
商品到着後14日ではなく、請求書発行から14日以内という点に注意してください。
請求書発行日が発送日だとすると、受取るまでに数日経過していますよね。不在で受け取りが遅れた場合は、なおさら受け取り日から期限まで余裕がないかもしれません。
商品到着後、1~10日以内を目安にして、正確な支払い期限は必ず請求書で確認しましょう。
NP後払いで延滞すると段階的に督促が来る
後払いなので、支払が遅れると、督促を受けます。督促元は、利用したショップではなく、株式会社ネットプロテクションズです。
段階的に督促されるので、順番に解説します。
1週間後の督促はおだやか
支払い期限から1週間くらい経過すると、督促がきます。メール・はがきでおだやかな督促です。
忘れているだけの人がほとんどなので、思い出してもらうためだけの督促。
ここで支払いをすれば、全く何の問題もありません。気が付いたらすぐ支払いましょう。
2週間後に再度督促がくる
1回目の督促でも支払いがなければ、その2週間後くらいに再度督促が届きます。
支払期限からは3週間ほど経過していることになるでしょう。この督促も、メールかはがきでの督促で、まだ穏やかです。
3回目の督促は危険
さらに1週間支払いをせず無視してしまうと、3回目の督促があります。
3回目の督促も、手段はメール・はがき。しかし、これは最終警告です。内容は厳しくなります。
最終警告で支払いすれば、それ以上は何も起こりません。この段階で支払い期限から1ヶ月経過していると考えられるので、それ以上は延滞せず、支払いましょう。
弁護士への委託もある
最終警告で支払いをしないと、弁護士へ債権回収を委託されることがあります。弁護士が登場したら、株式会社ネットプロテクションズが委託したということ。
弁護士が介入してくると、もう、運営会社と直接交渉はできなくなります。法的介入のスタートと言っていいでしょう。かなり大事になりますのでここまで至らないように注意してください。
法的介入の流れ
では、法的介入がスタートするとどのようなことが起こるのでしょうか?
法的な措置と聞くと「怖い」と感じる人も少なくないでしょう。その不安は正しいです。
法的措置に入る前に、弁護士と連絡をすればまだ厳しい対処は受けません。弁護士を無視すると、裁判所が介入する法的措置に移行します。こうなると、強制力があるので大変です。
どのようなことが起こるのか、具体的に見ていきましょう。
法に基づく督促が届く
これまでの督促とは大きく異なり、法的な支払い督促が届きます。「特別送達」という本人に直接届けられる特殊な郵便です。
内容に異議があれば、「異議申立て」ができます。異議申立てをしない場合は、督促を容認したとみなされ、この借金から逃れることはできません。
裁判所に訴えられる
少額訴訟を起こされることもあります。60万円以下の支払いを求める際に使われる訴訟手段です。裁判所に訴えられるということなので、大きなダメージを受けます。
ただし、訴訟になると双方ともに負担なので、なるべく穏便に済ませたいのが本音。
支払督促の段階で丁寧に対応すれば、訴訟まで起こされることはほとんどないでしょう。逆に訴訟を起こされた場合は、状況はかなりひどいと考えられます。
最後は強制執行される
ここまでにお伝えしたように、何度も督促がありますので、その都度きちんと対応をしていれば問題ありません。ただし、誠意のない対応を繰り返し、支払う意思がないとみなされると、最後は強制執行される可能性があります。
強制執行とは、給与・財産の差し押さえです。
差し押さえを受けることで、財産を失うこと以上にダメージを受けかねないこととして、裁判所から勤務先へ連絡が入ることがあります。
給与を先に債権者・法務局に払うために、支払者である会社に連絡をするのです。
強制執行を受けると、勤務先に借金返済を延滞していたと知られるだけでなく、差し押さえられるほどひどい状況だと知られます。これでは、会社の信頼も失うかもしれません。
元は、ただの通販の後払いなのに…です。
払えないときの対処は誠意につきる
NP後払いを利用したものの、払えなくなったときは、放置してはいけません。誠意ある対応を心がければ、最悪の事態にはなりませんので安心してください。
請求書を紛失しただけなら再発行依頼する
支払いを忘れていたときにありがちなのは、請求書を紛失しているケースです。商品と一緒に入っているのですが、明細と一体になっているため、捨ててしまうことがあります。
請求書が手元にない場合は、深く考える必要はありません。督促が来た時に連絡して、請求書を再発行してもらいましょう。
請求書の再発行依頼先は、通販会社です。
ただし、上記でお伝えしたように、督促が何段階か進むと弁護士が出てきます。弁護士から連絡がきた後は、通販サイトとの直接のやりとりがでませんので、請求書の再発行は不可です。
この場合は、弁護士から届いた書類に振込先が記載されているので、そこに振込をします。
紛失に気づいたら、すぐに再発行を依頼すれば問題ありません。
お金がなくて支払いができないときは連絡する!
困るのは、現金の持ち合わせがないときです。後払いを利用する時は、お金が入ってくる予定を考慮して購入日を決めることもありますよね。
しかし、入ってくる予定だったお金が入ってこない…
そんな時はストレスから、連絡を無視したくなるかもしれませんが、とにかく連絡することが大切です。
連絡をすれば、返済日の延期や分割払いに応じてもらえる可能性があります。何らかの解決策を提案してもらえますし、支払いの意思を見せていれば、そう簡単に法的措置に移行することはないでしょう。
- お金が入ってくる予定日を伝える
- いくらずつなら支払いできる
など、具体的な相談ができるとスムーズです。
お金を作れないか考える
まずは、売れるものがないか検討してみてはいかがでしょうか。リサイクルショップやネットオークション・フリマアプリで売る、質屋に入れるなどの方法があります。
不用品の整理を兼ねて持ち物を確認してみると良いのではないでしょうか。
あまりおすすめしませんが、給料額に余裕があるなら、給与ファクタリングで受け取り前の給料を現金化する方法もあります。ですが給料日に支払いができるなら、支払日の相談をする方が良いです。
借金はしない!
お金がないからといって、カードローンに申し込み、借金で返済することはやめましょう。
借金返済のための借金をすると、一度のつもりが繰り返してしまい、どんどん借金が膨れます。NP後払いは、延滞金はつきませんが、普通の借金は利息がつくのでなおさら意味がありません。
NP後払い延滞でブラック入りすると通販ライフが不便になる
NP後払いを延滞すると、今後の生活に何か影響があるのかと心配になるかもしれませんね。
実は、NP後払いを延滞しても、いわゆる金融ブラックにはなりません。
しかし、今後の通販ライフは不便になる可能性がありますので、詳しく解説します。
クレジットカード・カードローンに影響なし
いわゆる金融ブラックというのは、信用情報機関に延滞情報が記録されることです。特に債務整理をした場合は、金融事故履歴となり、これがブラックと言われています。
NP後払いの延滞記録は、信用情報機関に登録されません。
いわゆる金融ブラックにはならないので、クレジットカード・カードローンの審査でバレることはないでしょう。
後払い会社内でブラック入りする可能性がある
いわゆる金融ブラックにはなりませんが、NP後払いシステムの中でブラック入りするので、通販の後払いは利用できなくなる可能性があります。
NP後払い以外でも、後払いのシステムを運営している会社同士で情報を共有されています。後払い自体が利用できなくなるでしょう。ショップが違う場合も同様です。
後払いシステムでショッピングしている人にとっては、通販ライフが不便になるので、やはり延滞はしないように気を付けたいです。
NP後払いは誠意をもって活用しよう
通販の後払いシステムでよく利用されているNP後払いは、延滞しても何度か督促をしてくれます。
督促状が届いて支払いをすれば、大きなダメージにはなりませんが、繰り返すことで信用を失い、利用できなくなるかもしれません。
後払いは、信用取引です。信用を裏切らないように誠意をもって支払いをしましょう。
商品到着から支払い期限までの日数が少ないことがあります。期限は必ずチェックして、支払忘れがないようにしたいです。